ゲームの話をします

書きたくなったことを書きます。脱筆不精

2021年に遊んだSwitchのゲーム簡易レビュー

 思ったより多くて困惑してます。

 楽しんだ楽しんでないを問わず、言いたいことが多い方が長くなる傾向。多くのレビューが軽いネタバレを含み、すべての記述に「あくまで個人の感想です」がつきます。よろしくお願いします。
 ゲームによって、やりこみに差があります。あしからず。

 多分プレイ順。ゲーム名はMy Nintendo準拠。

 

 

1.スチームワールドディグ

探索アクションゲーム。ステージを自分で掘削し、自分好みのマップを形成できるのが特徴。

【プレイ時間】13時間
難易度は低く、手頃にできる。コンプリート未達。

【操 作 性】★★★☆☆
悪くないが特によくもない。ジャンプに癖がある。気持ちいい掘削音も相まって、採掘中や探索中はものすごく楽しい。ボス戦はべつに……。

【ストーリー】★★★☆☆
続編ではあるが、話はあんまりつながってないので2からやっても問題ない。どうにもならない事態がどうにもならないまま行くとこまで行って終わるのだが、なぜか後味の悪さはなく、妙に爽やか。話の詰めが甘く、一部投げっぱなしな箇所もある(前作の名残、あるいは次回作の伏線かもしれない)。

【お気に入り】★★★☆☆
おもしろかった。操作していて楽しいゲーム。世界観が詰めてあるわりにストーリーは粗削りだが、終わり方が豪快すぎて細かいことはどうでもよくなる。重たい展開ながら鬱々となりすぎないため、気軽に楽しめた。ボリュームは少なめだが、カジュアルに遊ぶにはいい塩梅。

 

2.バイオショック コレクション

超有名な名作ホラーFPS

【プレイ時間】29時間
通しプレイ。多少迷子になった

【操 作 性】★★★☆☆
昔のゲームのわりに、操作でイラつくことはなかった。レスポンスはやや悪いか。画面の視認性が(意図的であろう部分もあるものの)悪く、その分難易度が高いと感じた。

【ストーリー】★★★★★
こりゃ名作って言われるわな。今でこそありふれたストーリーラインと言えるかもしれないが、リリース当初は衝撃的かつ革新的だったのではないだろうか。骨子がしっかりしているので、もちろん現代でも通用するおもしろさ。

【お気に入り】★★★★★
マジで面白かった。ホラー演出が秀逸で、ゲーム中に本気で飛び上がったり、恐怖で背筋が凍ったりしたのは久しぶりだった。FPSが不慣れでも十分クリアできて楽しめる難易度。今年遊んだ中で一番好きかもしれない。不朽の名作。


3.バイオショック 2リマスター

名作ホラーFPS、の続編。ゲーム的には進化、ストーリー的には退化。

【プレイ時間】12時間
通しプレイでやりこみなし。迷子になりようがないくらい一本道だった。

【操 作 性】★★★★☆
操作しててめっちゃ楽しい。プラスミド乱発も相当楽しいが、タックルもドリルパンチも楽しすぎる。昔のゲームなのと、プレイヤー自身が重装備なのもあって、移動はややもったりしている。

【ストーリー】★★☆☆☆
設定変更のあおりを受けてか、前作から繋がらない部分がいくつかある。プレイヤーとしては、特に思い入れもない知らん女の子を助ける展開はあんまり乗れなかった。思い入れをつくるべきシーンをOPムービーだけで済ますな。シンクレアの言っていた「嫌なこと」をEDで普通にやらかしといて、ハッピーエンドっぽく演出しているのはどうなんだ?

【お気に入り】★★☆☆☆
面白くなかったわけじゃないけど、面白さを強く印象付けるほどではなかった。前作のストーリーが面白かったせいか、とにかく展開の陳腐さが目立ってしまっていた。その上、吹き替えがないのが没入感を大きく削いでいる。というのも、バイオショックの怖さ(≒面白さ)には、道中の敵の独り言や煽り文句、時折聞こえるラジオや録音ボイスなどが含まれており、これらが一切翻訳されていないのは手抜きと言わざるを得ない。字幕すらない。前作と次作は日本語吹き替えがあり、字幕もあるのに。ホラー演出も劣化。醜いクリーチャー出せば怖がると思わないでほしい
翻訳とストーリーはぼろぼろだが、ゲーム面は相当面白い。戦闘そのものは、バイオショックシリーズの中で一番面白いかもしれない。


4.バイオショック インフィニット コンプリート・エディション

1と2と直接のつながりはないが、密接につながる物語。外伝のような、そうでないようなポジション。

【プレイ時間】19時間
ベリアル・アット・シークリアまで、やりこみなし。すげぇ迷子になった。

【操 作 性】★☆☆☆☆
歴代シリーズから操作変えたのなんでなん?特にスティック押し込みダッシュが最悪で(本作リリース当時やけに跋扈していた操作。廃れてよかった)、これさえ無ければ3だった。加えて問題なのはピーキーすぎるスカイフックくん。彼には可能性を感じるのだが、ことこのゲーム内ではポテンシャルを生かし切れておらず、めんどっちい迷子加速装置でしかない。それ以外は良好。

【ストーリー】★★☆☆☆
途中まではマジ楽しかった。演出や伏線の置き方は見事だし、話自体の出来はすごくいいと思う。思うのだが、バイオショックで見たい話はこういうのではなかった……という反感が非常に強く沸き立ち、相反する感情に挟まれて微妙な心境にさせられた。ティアの存在がなんでもありすぎて、「ここまで無軌道で野放図ならどうとでも辻褄あわせできらぁなぁ!」と思えてしまったのもよくなかった。ティアが受け入れられる人なら、絶賛できるはず。どう見ても後付けのわりに、前々作にやたらと食い込んでおり、世界観の根幹から改変が加わったのもいただけない。深堀りとも言えるが、前々作では全く匂わせなかった別ジャンルのイメージが追加されたのは確か。これを深みと捉えるか雑味と捉えるかは人による……とは思うが私には雑味にしか感じられなかった。これがバイオショックシリーズでなければ、いたく褒めちぎっていたかもしれない。話を把握するためには収集アイテムの回収が必須なのが大問題。

【お気に入り】★★☆☆☆
ゲーム部分はFPSの楽しさが詰まっており、良く出来ていて楽しかった。しかし面白かったと締めくくるには、どうしてもストーリーがネック。話としては好きなはずなのに、なぜか褒められない、褒めたくないと思ってしまう複雑な感情が渦巻いた。製作陣とプレイヤー(オタク特有のクソでか主語)とで、「バイオショックらしさ」の認識にズレがあるように思えてならない。ベリアル・アット・シーでは前々から見たかった景色を見せてくれたが、景色だけ見せられてもな……。それはそれとして、吹き替えはめっちゃ良かった。


5. はたらくUFO

カービィでおなじみハル研のアクションゲーム。

【プレイ時間】5時間
旅行先未クリア。非常にお手軽ながら、値段のわりにしっかり遊べるので満足度は高い。

【操 作 性】★★★☆☆
UFOキャッチャーの動作だけで、いろんな遊び方が用意されていて感心した。コスチュームで操作感が顕著に変わるので、お仕事内容と自分の操作に合ったコスチューム選びが肝要。デフォルトだと慣性が強く、絶妙なもどかしさが面白さにつながっている。iOSでも出ているが、これスマホでやるのは難しくないか?

【ストーリー】★★★★☆

あってないようなものだが、最終戦に至るまでの伏線は張られていて、簡素ながらキチンとしている。ビジュアルも可愛いらしい上にアニメーションが結構凝っているので、画面を見ているだけで楽しい。

【お気に入り】★★★☆☆
パズル要素もあり、一度解ければ繰り返しプレイはしないかな。手軽に遊べるゲームとしてのポテンシャルは最高峰。2Pプレイが可能で、ソロとはまた異なる楽しみ方ができると思う。1Pと2Pで衣装のデザインが異なるなど、ビジュアル面も抜かりがない。総じて、丁寧に作りこまれていると感じた。


6.リーガルダンジョン

資料整理ミステリーアドベンチャー。詳細は別記事参照↓。
Nintendo Switchプレイが向いているゲーム/向いていないゲームの話 - ゲームの話をします

【プレイ時間】11時間
多分全エンドコンプしたと思う。

【操 作 性】★★☆☆☆
悪い。PC向け。

【ストーリー】★★★☆☆
翻訳は丁寧ながら、元のテキストが少ないためか、やや内容が読み取りづらい。主人公は普通にしゃべらせてもよかったのでは?
判定内容によって展開が分岐するのが面白かった。

【お気に入り】★★★☆☆
長々しい資料を調べ上げ、上手く解を導き出した瞬間の興奮たるや。謎解きがとても楽しかった。短いゲームながら、かなり頭を絞った感覚があり、やりごたえがあった。ストーリーは普通に重い。説明が少なすぎるので、状況把握に手間取って集中できなかったともいえる。

 

7.ブレスオブファイア

カプコンRPGスーファミオンラインでプレイ。

【プレイ時間】多分20時間くらい?
ソフト別でプレイ時間がわからないのでおおよその時間。

【操 作 性】★★☆☆☆
古いゲームの割には可もなく不可もなく。装備回りやアイテム整理がやや煩雑ながら、移動は思ったより快適で驚いた。昔のゲームらしくエンカウント率がかなり高いが、無にできるアイテムがあるのでまぁ許容範囲。

【ストーリー】★★★☆☆
コミカルな場面やセリフが多く、設定はめっちゃ重くても意外とユーモラス。昔のゲームならではの緊張感のないセリフ回し結構好きなんだよね。まさかのマルチエンドには驚かされた。

【お気に入り】★★★☆☆
往年の名作と聞き及んでいたが、なるほどRPG興隆期らしい剣と魔法の王道ファンタジーだった。全員種族が違うのも良かった。ゲームバランス自体は良くも悪くも大雑把でも、手軽に楽しめた。どこでもセーブと巻き戻し機能のおかげで、ストレスはほとんどないと言っていい。そんじょそこらの最新作より遊びやすいまである。やっぱスーファミオンラインって神だわ。

 

8.ブレスオブファイア

上記の続編。さすがは格闘ゲームの先駆者カプコンというべきか、戦闘アニメーションの進化がすさまじい。

【プレイ時間】多分30時間くらい?
上に同じ。

【操 作 性】★★★☆☆
1で問題だったアイテム回りや装備が改善され、ストレスが無くなった。マップが広くなったので、ちょっと移動がめんどいなってくらい。エンカウント率は相変わらず高いのに、エンカ率調整アイテム弱体化したのはマジで許せん。

【ストーリー】★★★★☆
すごい好きなんだが。コミカルさは場所を選ぶようになり、終始シリアスで悲劇的。その分ギャグシーンの火力も上がっている。仲間たちとの会話や交流が爆増したため、愛着が湧く。その分ストーリーへの入れ込みようも深まる。好き。
性別のない(ないよな……?)種族のアスパーが、キノコ帽子の少女に変身した姿が可愛すぎてやや引いた。リンプーとアスパーのフェチがすごい。
ドラゴンティアはストーリー的にきちんと意味があったものの、作中ギミックとしてももう少し良い使い方があったように思えてならない。

【お気に入り】★★★★☆
やばい……エンディングが好きすぎる……そういえば昔のRPGってこういうビターエンド多いイメージあったわ……そういうの大好き……。エンディングが好みすぎるのを別にしても、全編通して、すごくおもしろかった。仲間合体の形式が変わったのもあり、戦力的なバランスが(強弱こそあれど)劇的に良くなったため、誰を連れて行っても楽しめた。戦略の幅も広がり、戦うのが楽しかった。お気に入り。

 

9.Fire Emblem風花雪月

言わずと知れた話題作。SRPG

【プレイ時間】350時間以上
黄→青→赤→教会→DLCプレイ済。カジュアルのみ。Sエンドは数名。

【操 作 性】★★★★☆
すごい快適。この手のジャンルは操作性が悪いという先入観があったが、見事に覆された。ソートがちょっと不便だった。

【ストーリー】★★★☆☆
ところどころの展開やキャラの言動が説得力に欠けていたものの、勢いでごまかせているので不満というほどでもない。個人的にレアがあまりにも無理すぎて途中でプレイに若干支障が出たので、ルートの順番はもうちょっと考えるべきだった。DLCはひどかった。

【お気に入り】★★★★☆
モーション使いまわしすぎだとか、特に支援がお人形劇すぎて愕然としただとか、散策でいちいち修道院駆け回るのめんどくさすぎワロタだとか……文句や不満はたくさんあるはずなのだが、それらを吹っ飛ばすくらい面白かった。

戦闘めっちゃ面白い……!面白くない!?今までSRPGをほとんどやってこなかったのだが、まさかここまでのめりこむとは思っていなかった。新しい扉を開いてくれた、思い出深いゲーム。

 

10.Ori and the Blind Forest:Definitive Edition

邦題「オリとくらやみの森」。高難易度アクションの死にゲー。マイクロソフト社が出資しているため、任天堂機に発売されたことで大きな話題を呼んだ。

【プレイ時間】17時間
初見ハード。コンプ済。1400回くらい死んだ。Selesteよりマシだな!

【操 作 性】★★★★★
すげぇ操作しやすい。ぬるぬる動く。停止時にやや慣性がかかる。リスタートも爆速。死に覚えゲーとして良く出来ている。

【ストーリー】★★★☆☆
質の悪い翻訳と、味気ないフォントが没入感を削ぐ。精霊樹さんの言ってることが断片的すぎて微妙に呑み込めない。開幕泣かしてくるのには参ったが、以後は感動する場面は特になく、エンディングの後味も良いようで悪い。平和になってよかったね、で片づけるには被害者関係がちょっと……。

【お気に入り】★★☆☆☆
良く出来てるなーとは思ったのだが、プレイしていてあまり楽しくなかった。景色はきれいで、オリを動かすのは面白かったのだが、いまいち乗り切れず。ボス戦がなく、デスラインとの追いかけっこが実質ボス戦あつかいなので、精密な操作の磨き上げやスピードランを好む人向けか。終始盛り上がりに欠け、死にゲーの割に(死にゲーだからこそとも言えるが)緊張感もなく、プレイしていて心が躍る箇所もなく、常に淡々としていた。翻訳とフォントによって、ゲームへの没入感が削がれてしまったのも影響しているかもしれない。

 

11.パラダイスキラー

箱庭系の探索アクションゲーム。詳しくは別記事参照↓。
Paradise Killer ネタバレなしのレビュー(?) - ゲームの話をします

【プレイ時間】21時間
多分コンプ済。思ったよりは迷子にならなかった。

【操 作 性】★★☆☆☆
はっきりいって悪い。スゲェ酔うし。スターライトのレスポンスにやや間を取るので、ところどころで不安になる。全然そんな必要なかったけど、スカイリム式登山で無理やり突破できてしまった箇所もいくつかある。

【ストーリー】★★★★★
独特な世界観。狂った人間模様、イカれた社会構造、奇妙な常識。あるのは罪と正義だけ。たまらないな。

【お気に入り】★★★★☆
世界観にほれ込んだ。すげぇ好き。続編あったら買います。謎解きもコンパクトながら出来が良く、探索ゲーとしても面白かった。いやもう、世界観よな。世界観がたまらんな。


12.Curious Expedition

ミステリークラブの会員(近現代の著名人)となり、未知の大陸を探索するパーマデスタイプのローグライク

【プレイ時間】33時間
各人、観光を1~数回クリア、遠征1回クリアでくじけた。アンロックできてない人が3人くらいいる。

【操 作 性】★★★☆☆
コントローラーでやるゲームじゃない……と思ってPC版も買ったが、キーマウでも特に操作しやすいということはなかった。

【ストーリー】★★☆☆☆
ストーリーと呼べるものはないので、舞台設定とランダムイベントについての評価となる。ランダムイベントはめちゃくちゃ豊富なのだが、プラスとマイナスでマイナスが余りに大きく、かつ数が多い。イベントに攻略を邪魔されている、と感じる場面が多かったのが残念。マイナスイベントはかなりの損害を被ることが少なくないのに、プラスイベントのプラス幅が小さいのも理不尽さに拍車をかける。

【お気に入り】★★★☆☆
面白いは面白いのだが、難易度が高い。定石パターンがほぼ決まっていると言って良く、いろんなシステムがある割に勝ち筋につながるものが少なく感じた。そのため、飽きが来るのが猛烈に速い。とはいえ、かなり楽しめたではある。

 

13.HADES

いろんなところで褒め倒されてるローグライクの優等生。特定の演出で、ややつっかえる。

【プレイ時間】200時間以上
渇望武器を回す感じで、平均懲罰17前後。最高懲罰かつ一番好きなのはマルフォンのタロス態。

【操 作 性】★★★★☆
とても良い。段差や物体の判定がしっかりしすぎている(やや大きい?)ため、思わぬところで足を引っかけることがあるが、自己責任の範囲に収まる。

【ストーリー】★★★★★
常軌を逸したテキスト量と、驚愕のフルボイス。状況によって細かく変わるテキストの物量はすさまじく、同じ文面をほとんど見ない。セリフ被りを観測するまでに100時間くらいかかったと思う。単調になりがちなローグライクを飽きさせない工夫として、「展開によってキャラのセリフ増やせばいいじゃん」なんて誰でも思いつくことをマジでやったゲーム。マジでやるやつがあるか。主人公の親族に対する考え方がすごく青臭いのだが、肉体が早熟なだけで内面はまだまだ幼さが残っていると思えばかわいいものである。ザグレウスかわいいね。第一印象では26歳くらいのイメージだったのが、プレイ後は12歳くらいまで下がりました。ほぼショタ。
ゲームシステムをきっちりシナリオに組み込んで、しっかり理由付けをしているのも好印象。神話の使い方も嫌みがなく、それらの落とし込みようといったら感心し通し。特に、道中で獲得するスキル(功徳)が「神からの祝福を賜る」という形でキャラ付けされており、ただの強化イベントに収まらず、一連のストーリーを成しているのは画期的だろう。題材の選び方からして賢い。うまいこと考えたよなぁ……。
和訳も非常に丹念に、かつ工夫を凝らしてある。タナトスの一人称使い分けなどは、いちキャラクターに対する真摯な理解と並々ならぬ執念が垣間見える。でもあだ名はオミットされてる(日本語表記だと変になるからね、仕方ないね)。文面で意味の取りづらいものはほとんどないが、情緒的な洋書の機微を捉えるのが難しいのと同様に、感性が日本と違うという意味での理解の難しさはある。このとおり大絶賛の和訳なのだが、「的を得る」と「役不足」の誤用だけは強烈な違和感を発していて気にかかった(的を得るは字義的に気持ち悪いので誤用派です)。セリフはすべて原文通りの英語なので、多少のニュアンス差ならプレイヤーの方で確認できないこともない。展開がやや性急に感じるところもある。

【お気に入り】★★★★☆
フィールドの変化が小さく、成長要素は初心者補助レベルに留まるため、プレイヤースキルに左右される展開が多い。ローグライクとしては、こぢんまりとしていて、いささか飽きが来やすい。その分まとまりがあり、ゲームバランスは非常にいい。ただ、ストーリー(あるいはキャライベ)でけん引するにしても、ストーリー完結までに必要な完走回数が多いと感じる。功徳の組み合わせ次第ではかなり難易度が下がるのだが、功徳単品では強力なものは少ない。また回復の機会が非常に少ないために被弾が重く、難易度は高く感じる。超高難易度というほどでもないが、決して周回余裕の楽ゲーではなく、道中のランダムイベントや特殊部屋の種類が少なめなのも災いして、結局ローグライクで陥りがちなマンネリを招きやすい。ここまでくると、ゲームバランスの良さが仇となり「早く物語の続き(あるいはイベント)が見たいのに、成長要素を稼いでも無双で時短ができない、稼ぎそのものも大変」という事態に陥り、ストーリーけん引型ゲームの弊害までもが浮き彫りになっていると感じた。
クリア後に解放される懲罰の調整が神がかっている。難易度上げると敵の攻撃パターンが変わるゲームは良いゲーム。だが、元々運要素がかなり低いため、高難易度あるあるの理不尽さが薄いと同時に興奮も薄く飽きやすい。
色々言ったが、名作には違いないと思う。キャラゲー要素が生半可なノベルゲー顔負けレベルで強いので、キャラがモチベに繋がりやすい人にはお勧めできる。ローグライクは手を出しにくい、と考えている人にこそ触ってほしいゲーム。

 

14.ラジィ 古の伝説

インド舞台のアクションRPG

【プレイ時間】5時間
1時間くらいは神々による神話の音読聞いてたと思う。

【操 作 性】★☆☆☆☆
問題点があまりに多い。主人公のラジィにはろくに発動無敵がなく、たやすく仰け反るのに、敵にはかなり強い無敵判定と仰け反り耐性がある。攻撃エフェクトがスカスカで、武器の見た目も細いため当たり判定がわからない。足が遅い。武器の振りが遅く、前述の通り発動無敵がないので敵の攻撃に簡単に割り込まれてキャンセルされる。回避のタイミングが短く、隙が大きい。主人公が全体的にもったりしているのとは対照的に、敵の方は動きも攻撃も速い。敵の攻撃モーションがわかりづらい上に、当たり判定もわかりづらい。雑魚戦が一番多いのに、そこが一番つまらない。
大型のボス戦は、理不尽があまりないのでアクションとしても多少面白い。ささやかながら武器ビルド要素こそあるものの、最終戦では専用武器に強制で切り替わるのですべてが無駄。ビルド画面が独特すぎて、操作しづらく分かりづらい。アクションゲームとしておおよそダメ。
フィールド探索にも問題が多く、キモであろうパルクールが微妙。リスタートこそ早いが、奥行きが捉えづらいのでストレスが溜まる。武器ビルドに必要なポイントが道中に隠されているのに、戻り不可のステージクリア型一本道。そもそも前述の通り武器ビルドがささやかすぎるので(ビルドを重ねれば大きく異なるかもしれない。そこまでの熱意が持てなかったが)、探索そのものに大して旨味がないし、楽しくない。景色はきれいなのだが。

【ストーリー】★☆☆☆☆
主人公が初志貫徹し、それで終わる。道中頻繁に、かなりの時間をかけて、相当丁寧にインド神話の読み聞かせがあるが、ストーリーには全く無関係。最後は投げっぱなしエンド。いったいなんなんだこれは?
一応読み聞かせ自体は面白いし、わかりやすく伝わるよう工夫されている(元ネタが面白いだけでは?)。もしかすると、インドの神話や寓話に明るければ、中空に漂う神話の断片も、投げっぱなしエンドも、なんらかの共通項というか……なんかのオマージュ的な、こう、一本筋の通った連続した物語として、理解可能なのかもしれない。私にはわからなかった。

【お気に入り】★☆☆☆☆
びっくりするくらい面白くなかった。ビジュアルと舞台設定だけはいい感じ。特にビジュアルは相当にいい。将軍戦とランダ戦の二つだけは面白い味がした。ボスとラジィの煽り合いもよかった。やりこもうという気が全く起きなかったので自力で確認していないが、エンディングって一つだけなのだろうか。

 

15.ニャンザのぼうけん

小ぶりなアクションRPG。冒険あり、バトルあり、育成あり、ファッションありとの触れ込み。

【プレイ時間】28時間
エラー落ち一回。エンディングまで。隠し要素があるとは思えないが、説明されない謎のオブジェクトはある。
【操 作 性】★★☆☆☆
当たり判定はしっかりしており、まあ遊べる。移動がもっさりしている上に、オブジェクトの配置が悪い。デスペナルティがないため、マップ移動は自然とデスルーラ主体となる。

【ストーリー】★★☆☆☆
世界の広さを感じる会話は多いが、実際行ける世界は狭い。こぢんまりとしてはいるが、綺麗にまとまっている。終わり方はややあっけない。ぶっちゃけケモである必要性がない。

【おもしろさ】★★☆☆☆
思ったよりは楽しめた。ボス戦がバグっていたのと、いまひとつ締まらない終わり方だったのが残念。このゲームならではの強み、みたいなのはない。農業、クラフト(といっても素材を店に持っていくだけだが)、装備によって変わる見た目などの要素が含まれるが、どれもあっさりしていて、やりこむ程ではない。よく言えばカジュアル、悪く言えば作りが浅い。その割に戦闘バランスが高難度方向に崩壊しており、やたらと敵が固くて強い。接近戦はご法度、かつ弓の魔法がぶっ壊れなため、敵の射程外に逃げ回りながら射程有利の馬鹿火力を押し付ける感じに落ち着く。簡潔に説明するなら、古いMMOをソロ向けにしたような感じ。オススメは絶対しないが、そんなに嫌いではなかった。ラジィの直後で判定が甘くなってる気がしないでもない。


16.新すばらしきこのせかい

神ゲー11年前にDSで発売されたアクションゲームの続編。アクションRPG買え

【プレイ時間】100時間以上
服以外コンプ。

【操 作 性】★★★☆☆
細かい部分まで配慮が行き届いてるとは言えない。努力の痕跡は見られるがこれ以上改善しようもなかったのだろう戦闘カメラ、イメージとビジュアル重視で視野角をいじくりまわされた奇抜な背景、初見は面食らう戦闘方法あたりは慣れの問題といえるだろう。しかし装備画面はただただ不便であり、ゲームが進めば進む程不満が大きくなる。マップ間移動はロードが頻発し、かったるいを通り越して不快とすら感じられることもある。だがそんな難点もゲームの圧倒的面白さの前には些事である。

【ストーリー】★★★★★
泣いた。ストーリーに感動したのもあるがスクエニがこんなにきれいに話をまとめられると思ってなかった」という驚き(あるいは別のスクエニ製ストーリー不良ゲームへの哀悼)で泣いた部分もある。あまりにストーリーテリングが上手く、美しく、綺麗にまとまっていて、面白くて……製作陣を再確認した。

ヒューマンドラマがよくできている。アピールポイントを述べようとすると何を言ってもネタバレになるので、ろくにプレゼンもできない。人との関わりを描くデスゲームものです。それしか言えん。デスゲームものに偏見を持っている人にこそプレイしてほしい。

【おもしろさ】★★★★★
こんな面白いものがスクエニに作れるのか……!と終始驚きっぱなしだった。スクエニへの信頼がなさすぎる。まず戦闘が楽しい。他にない戦闘システムにプレイヤーを慣らすためか、4ボタンの時期が長いのだが、5ボタンになると面白さが跳ね上がる。6ボタン戦闘ともなるともう楽しくて仕方がなくなる。こんな独創的で面白い操作感のゲーム他にないぞ。もっとこういうアクションゲーム作ってくれんか!?
そしてストーリーも楽しい。もうなんも言えん。みんな好き。続編ではあるが、前作知らなくても話は分かるとは思うし、製作側も「初見でも楽しめる」という触れ込みでこのゲームのPRをしている。それでもあえて、絶対に前作からプレイしてほしい、と言いたい。私だけでなく、どちらもやったプレイヤーなら、絶対に前作からプレイすることを勧めるのではないか。前作は今プレイするとツライと思う。でも前作を知ってからやってほしい。でも前作で折れてしまって、新に触れてもらえないのは本末転倒なので新だけでも遊んでほしい。でも前作は知っててほしい、以下くりかえし。

埋もれるべきではない名作。

 

17.Death’s Door

アクションRPG社畜のカラスになって、仕事を完遂させるために頑張る話。

【プレイ時間】20時間
真エンド、収集アイテムコンプ。

【操 作 性】★★★☆☆
マップの広さに対して主人公の足が遅く、探索が面倒。敵の攻撃判定と、主人公の当たり判定が少し分かりづらいか。敵の攻撃にはエフェクトがない(または地味な)攻撃が多く、規則的かつ予備動作があるにしたって避けづらい。画面があまりにも暗く、ホラー要素があることを考慮しても見づらすぎる。その割にガンマ値や明暗の設定がない。海外のゲームなのもあるのかあっちもこっちも暗い上に、しまいには夜のステージで探索することを強いられて結構ツライ。入口はちゃんと目立たせていたり、視認性の悪さを逆手に取ったギミックもあったりするとはいえ、不親切だと感じた。不気味で薄暗い雰囲気はとてもいい。

【ストーリー】★★★★☆
ほどよくまとまっている。真エンド見る条件を満たすのにすさまじく時間がかかった結果、想定内の事実の再確認をしただけで終わったのが納得いかない。

【おもしろさ】★★★☆☆
よくできているが、単調。優等生ではあるが、面白みに欠ける。難易度は低いが、死に覚えゲーではある。探索ゲーなのに、マップがない。やりこんだ結果が肩透かしだったため、悪印象がへばりついている。序盤は屈託なく楽しめるが、やればやるほど減点が大きくなるゲーム。
世界観や雰囲気、キャラクターは非常に良い。翻訳も上質(個人的な好みとして不満な部分もあるが)。主人公がかわいい。画面作りや演出が巧みで、シンプルな味付けなのにオシャレで印象的。総じて賢く作られているなぁと感じた。ビジュアルも良ければ、キャラ設定もいい。褒めどころは多いが、もうやりたくない。やりこみ要素やらなきゃよかったな。


18.In Other Waters

潜水服搭載のAIとして、人間と協力しながら惑星を調査する……シミュレーション?ウォーキングシミュレーター?ノベルアドベンチャー?ゲーム。SFストーリーのついた、遊べる生物図鑑という感じ。

【プレイ時間】9時間
全コンプしたと思う。図鑑を埋めきっても特に何もなかったのは物足りない。

【操 作 性】★★★☆☆
移動でくじけるかと思った。画面が洗練されすぎてて説明がない。すべてのボタンを押すことを余儀なくされた。操作も独特。分かればどうということはない。
最適化が上手くいっていないのか、やればやるほどデータが嵩んでロードが伸びて終盤は不安になった。結局、序盤に1度エラー落ちしたっきりではあったが。

【ストーリー】★★★★★
良かった。面白かった。まさかこんなに深い内容だとは思わなかった。物悲しくも、先の展開に期待が持てる読後感がたまらない。かみしめたくなる物語。

【おもしろさ】★★★★☆
ビジュアル面はシンプルで、AI視点で見る世界の表現として面白いが、多少なりとも物足りなさがあった。
物語を味わうにはとにかく読む読む読むなので、読むことに苦痛を感じない人にはオススメ。未知の生物たちの記録も面白いが、何よりストーリーが予想以上に面白く、引き込まれた。良質なSF。すごい好き。

 

 

あとがき

 こいつ年がら年中ゲームやってんな。年内にまとめきれてよかった。

 前々からやってみたいと思っていた短文レビューなのだが、感じたことを言語化するってのは本当に難しい。やってみて強く思ったのが、感じたことを記述するにあたって、言語化の過程で取りこぼした感覚が、記述の推敲を繰り返すうちに消えていってしまうということ。文章化されなかった部分が自分の感想から順次消えてしまうので、伝えたいことが十全に落とし込めていないのが手に取るように分かる。分かっているのに文章力がないので、消えていくそれらをどうにもできない。それが恐ろしく、もどかしい。

 感想文って、昔から苦手だったなぁ。自分の気持ちを残しておきたいなら、もっと文章上手くならなきゃな。これを来年の抱負としよう。

 

 

余談(スイッチ以外で遊んだゲーム)

 マジでこいつゲームばっかやってんな。スイッチ以外のゲームだと、オーソドックスなオープンワールドながら細部までこだわり抜いて磨き上げ、ひたすら丁寧に仕上げたゴーストオブツシマ。キャラが好きになって、ストーリーも楽しめたがやり込み要素で地獄を見たジャッジアイズ。ナンバリングファンとしてけじめをつけねばならんかったのでプレイしたが、負の感情しか湧かなかったトラウマKH3。どうしてこんなことになったのか理解したくないってかぶっちゃけBLじゃんこれKH3D。ブラックジョークとグロ満載のポイントクリック謎解きゲーRusty Lake Hotelなどをプレイした。
 レビューは割愛する。疲れたので。ツシマとジャッジアイズ(裏ボスまでのやりこみを除く)はめちゃくちゃ楽しかったしオススメできる。KH3Dもストーリー以外は良かったよ、うん。

 

 いやぁ今年もよくゲームしたな。来年もたくさんゲームするぞ。